再建について。
これについては課題が多すぎて、とても悩みました。
それぞれの方法にメリットとデメリットがあり、当たりまえですが何を選んでも今の胸がそのまま出来上がる訳ではない。。。
今のままがいい…(涙)
しかし泣いている時間もなく、情報収集に明け暮れ、苦渋の選択を迫られました、、、、
結果から言うと私の場合は再建を下記のように行いました。
乳房部分切除
乳頭切除
乳輪温存
同時再建
自家組織内腿使用
ややこしいですよね
同時再建したので
手術から目覚めた時に新しい右胸はそこにありました。
長文になりますが、私が再建について悩んでいた時期に考慮したことについて、紐解いてみたいと思います。
再建するのかしないのか
再建するメリットとして、乳房の喪失感が軽減し、下着着用時の補正パットが不要になるなどの日常生活の不都合が減少します、などと書いてあります。多くの人が乳房を失うと、見た目の変化に悲しくなると。。。はたして自分はどうなのか
もともと胸は大きくなく、子供二人は母乳で育てたけれどその役目をもう終えた右胸。
本当に胸の「形」が必要なのか
再建しない=あった物がなくなる悲しみ
VS
再建する=今までと違う物がそこにある違和感
どちらがより大きいと思いますか?
手術をするなら「どちらもイヤ」は選べません。
再建する場合、下記についても考えなければなりません。
再建の時期
一般的に再建の時期は二つあります。
一次再建(同時再建):乳がん切除と同時に再建まで行う方法
二次再建:切除手術後、化学療法などの補助療法が一段落したところで再建を行う方法
再建手術をするかしないかは後からでも決められると言われます。しかし、私の場合、手術時に再建をしない場合は全摘となります(腫瘍の位置関係で再建なしの温存では形が保てないため)。そうなると、膨らみの部分の皮膚を平らになるように取り除かれてしまい、後から再建手術(二次再建)をしても、その部分の皮膚をまず胸の形に伸ばさなくてはならず、やはり出来栄えは同時再建よりは劣ると言われます。その上、もしリンパに転移していた場合は、全摘していても放射線治療が必要となり、その影響で皮膚を伸ばすことが困難な場合もあるとのこと(二次再建をしたくても出来ない場合がある)。
どうせ再建するなら出来るだけ見栄え良く・・・一時再建(同時再建)
VS
一旦胸がなくなってみて、やはり再建が必要だと感じたら・・・二次再建:無理な場合もあり
即決でしょうか?
しかし決めるには、下記についても考えなければなりません。
再建の方法
「自分の体の一部(自家組織)を使用する方法」と「人工物(インプラント)を使用する方法」があります。
①自分の体の一部(自家組織)を使って再建する方法
一般的にはお腹や背中の組織を乳房に移植します。お腹の場合はおへその周りの皮膚・脂肪に血管を付けて採取し、胸部の血管と皮弁の血管をつなぎ、腹部の皮膚・脂肪を血流がある状態で胸部に移植します。背中の場合は皮膚・脂肪・広背筋を血管がつながったままの状態で、脇の下を通して胸部に移動します。
最大のメリットは生きた自分の細胞の温かみや柔らかさがあるということ。デメリットは胸以外に傷が出来るということ。
②人工物(インプラント)を使用する方法
乳輪乳頭を含む乳房の皮膚が切除されることが多いため、まずは組織拡張器(ティッシュエキスパンダー)で皮膚を伸展させる必要があります。その後、シリコンで出来た人口乳房(インプラント)を入れます。そのため2回の手術が必要になります。(切除と同時にインプラントを入れる方法もありますが、その方法を行っている病院は少ないです)
メリットは乳房の他の部分に傷をつけなくてすむこと。デメリットとしては、人工物の硬さや冷たさ、また体と一緒に動かないことで異物感を感じることがあること。硬くなったり変形したりすることもありますし、インプラントの破損の心配もあります。将来的に入れ替え(手術)の必要もあります。
※2019年の秋にアラガン社が全世界でインプラントを自主回収しました(悪性リンパ腫との関連によるもの)。それまで日本ではアラガン社のものしか承認されていなかったため、インプラント再建が一時的に停止してしまいました。その後、2020年10月からは新たに複数の種類が承認されています。(詳しくはこちら)
私が手術をしたのはインプラント再建が一時的に停止している時期だったため、再建方法は結果的に①のみに絞られました。
※の情報は自分自身で得たものであり、自分で調べて提案することの大切さも知ることが出来ました。
最終的な決断
・胸の喪失感を少なくし、温泉などにも行きやすくするために再建をする
・出来るだけキレイに仕上がるよう、一次再建(同時再建)をする
・インプラントではなく、自家組織で再建する
さらにこの後、どこの組織(自分の身体の一部)を使って再建するかについても猛烈に悩みました。
そのことは次回のブログで書きたいと思います。
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