周りの人に【乳がん】だと伝えること
針生検の結果は一週間後に聞きに行くのですが、大学病院の予約はその翌日に取ってもらうことになりました。いよいよ本格的に闘病生活が始まるんだ。。。これから未知の世界で戦っていくんだ。。。そんな気持ちが心のどこかにありました。
みんなと違う世界に行くんだ、、、
【乳がん】になったことを隠しておこうとも思わなかったけれど、たまたまコロナの緊急事態宣言が発令された時期だったので、人に会うこともなく。。。
なんだか急にひとりぼっちになったみたい
それでもこのころから少しずつ、いろいろ相談したいと思った人や、たまたま連絡をくれた人に病気になったことを伝えました。
実際には会えなくても、有難いと思う寄り添いや、無言の愛を感じたことも多々ありました。
今でもそうです。遠くからそっと見守ってくれる人や毎朝おはようメールをくれる人、何かあるごとにいろいろと情報をくれたり心配してくれたり、一緒に泣いてくれたり、、、
運命のような繋がりを感じることもありました。そのおかげで今の私がいるのだと思います。
人はやはり一人では生きていけないし、病気になった時にそばに居てくれる人がいること、相談できる人がいることはとても大きな安心感につながります。何も出来なくてもいい、ただ話しを聞いてあげるだけでもいい。それだけで、救われることがある。
タブーな言葉
周りの人に【乳がん】になったと告げると多くの場合は「えっ!」と驚き、ほとんどの人が「大丈夫?」と聞いてくれました。メールや電話が多かったので、そのリアクションがお互いにわかりずらかったかもしれませんが、その想いは伝わったと思います。
直接伝えた場合は、意識していないのに涙がこぼれたこともありました。そう、直接会って顔を見て話すということは、そこにある会話に言葉を必要としない場合があります。マスクをしていても目を見て感じることの大切さを実感しました。
私が受け取ったいくつかの対応の中で、がんと診断された人に言うべきではないと思う言葉がありましした。
状況によると思いますが
それは…
「初期で良かったね」
【乳がん】は、発見時点では初期かどうかわからないことが多い病気です。
検査を重ね、最終的には手術をしてその結果をもってどの程度かがわかることが多いのです。
実際私も検査のたびに不安になり、そこをどうにかクリアしても、手術後の結果は予測とは違う結果となりました。
そして、一度がんになるとその後もずっと「がんサバイバー」だということ。
がんになった以上、再発の可能性があるのです。
がんに罹患した者にとって
「初期で良かった」と言える時期があるとすれば
それはもっと、ずっと後のこと
人によって感覚は違うでしょうし、もっと違う言葉で傷つくこともあるでしょう。ただ、この言葉はがんについて少しの知識があれば、かけるべき言葉でないとわかるものです。
なにげない言葉だったり
励まそうとする言葉だったり
戸惑いの言葉であっても
心で寄り添い
かけるその言葉が
少しだけがんについて知っていることで
まっすぐに伝わりますように
そして
顔を見て
目を見て話しをすることの大切さ
安心して人と会うことが出来る世の中でありますように
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